OLD SHIT PICS

20220514

朽ちていくもの、徐々に滅びていくものこそ美しい、とする価値観がある。何を隠そう筆者もそういうのが大好きだ。廃墟、廃屋、動かなくなった工場など…。人が目を向けなくなって久しい場所や時間に味わい深いバンクやレッジが有ったりする。

JIN TAKAYAMA, BACKSIDE  TAILSLIDE, YOKOSUKA 2007
JIN TAKAYAMA, BACKSIDE TAILSLIDE, YOKOSUKA 2007

横須賀、うみかぜ公園で雑誌の撮影後に連れて行かれたストリートの小バンク。単なる小バンクなら絵にならないが、廃屋があるのでピンときたと本人談。スタイルとその魅せ方、伝え方を知る、という意味で表現スケートボーディングを体現するヒト、高山仁。Sb skateboard jouanl誌 2007年夏号に掲載された。

KAZUHIRO"CAPTAIN" HIROKI, SWITCH NOSE SLIDE, NAGOYA  2007
KAZUHIRO"CAPTAIN" HIROKI, SWITCH NOSE SLIDE, NAGOYA 2007

キャプテンこと廣木和宏の白キャップ+白Tのパリッと感。晴天と赤サビ....。なんと美しいことか。2007年、TWS JAPAN誌によるNESTA名古屋ツアーで訪れた廃工場にて。

BACKSIDE SMITH GRIND, YOSHIHIRO ”DESHI” OMOTO, TOKYO  2007
BACKSIDE SMITH GRIND, YOSHIHIRO ”DESHI” OMOTO, TOKYO 2007

弟子こと大本芳大の深夜の工場でのバックスミス。当時流行したパレットやコンパネなどを利用したDIYセクション。この場所はこの写真の数年後に取り壊されて2021年のオリンピックイヤーには選手村が建てられた。時間を経た写真は熟成されたワインのような深い味わいがある、と誰かが言っていた。不確かだが、ストリートのファッションマガジンSAMURAIのスケートボードページで掲載された。

そういえば最近見たYutubeでみうらじゅん氏が仏像の塗装が剥がれた感じが子供の頃から好きだったと言っていた。ガンプラやなんかで「ハゲチョロ塗装」今風にいえばウェザリング技法によって、わざと汚しを加えるのもそういう価値観の末裔だと。仏像の古びた風情を良しとする価値観、その末裔がプラモのウェザリングか….。確かに…。写真でも廃墟ばっかり撮ってる人もいるし。

OLD SHIT PICS: Hiroki Muraoka
村岡洋樹

Hiroki Muraoka Kickflip, 2009 Tsukuba

皆さんこんにちは。

今日は長年にわたり撮影で一緒に動いてきたプロスケーターの村岡洋樹くんについて書いてみようと思います。

写真を振り返ってみると、彼と始めて撮影にいったのは2007年、下の写真が初めての撮影でした。

GAP TO 5-0 GRIND 北区王子のディストリビューターBIGWINGで、社長のハブチンくんからヒロキを紹介されたのがきっかけでした。その日行動を共にした最終スポットでの写真と記憶しています。当時はまだ喫煙所が整備されておらず、吸いガラが散乱するベンチ、画面左手のステージからのアプローチです。
GAP TO 5-0 GRIND 北区王子のディストリビューターBIGWINGで、社長のハブチンくんからヒロキを紹介されたのがきっかけでした。その日行動を共にした最終スポットでの写真と記憶しています。当時はまだ喫煙所が整備されておらず、吸いガラが散乱するベンチ、画面左手のステージからのアプローチです。 2007-08-05

マニアックなスポットチョイスと長い手足がバエる、という点ですでに完成されたスタイルを持っていました。

その数日後に、また一緒に撮影に行き、撮れた写真がこちらの写真です。

Frontside 5-0 / 2007               写真データに記録された日時は2007年8月20日 午前3:39。新宿駅前のタクシー乗り場の太いレールです。排水溝から汚水の匂いが立ち込めるダーティスポットでした。この深夜の写真は、後日サムライマガジンに掲載されて記事の中で「手間暇かけて撮影された写真」と書いてくれて、編集者のKE氏にほっこりさせられた記憶があります。
Frontside 5-0 / 2007 写真データに記録された日時は2007年8月20日 午前3:39。新宿駅前のタクシー乗り場の太いレールです。排水溝から汚水の匂いが立ち込めるダーティスポットでした。この深夜の写真は、後日サムライマガジンに掲載されて記事の中で「手間暇かけて撮影された写真」と書いてくれて、編集者のKE氏にほっこりさせられた記憶があります。 2007-08-19
記事になった先ほどの写真。構図は同じですが、テイクが異なるためヒロキの手先の形などが微妙に違っていますね。腰が落ちている安定感が良くてこちらを選んだのかな、と思います。左ページの大作も熱い...!!!
記事になった先ほどの写真。構図は同じですが、テイクが異なるためヒロキの手先の形などが微妙に違っていますね。腰が落ちている安定感が良くてこちらを選んだのかな、と思います。左ページの大作も熱い...!!!

記憶では最初のGAP TO 5-0と上の新宿の5-0は数年離れた時に撮ったと思い込んでいたのですが数日しか離れていませんでした...。僕の記憶力も大したことなさそうです。この後さらにヒロキの快進撃は続きます。

2007年のOLLIEマガジンから拝借。当時編集してくれた深江くん元気かな〜...とそれはさておき、オールドトリックのハウトゥ記事。2ページ内に4トリック、なかなかハードワークをこなしています。。
2007年のOLLIEマガジンから拝借。当時編集してくれた深江くん元気かな〜...とそれはさておき、オールドトリックのハウトゥ記事。2ページ内に4トリック、なかなかハードワークをこなしています。。 2007-10-01
BACKSIDE 180 KICKFLIP/ 都内   Hidden Champin誌でのスケート特集内の写真。都内を徘徊して見つけたランダムスポットに柔軟に合わせていく対応力。当時サポートされていたENJOIの原色ボードが際立ちます。
BACKSIDE 180 KICKFLIP/ 都内   Hidden Champin誌でのスケート特集内の写真。都内を徘徊して見つけたランダムスポットに柔軟に合わせていく対応力。当時サポートされていたENJOIの原色ボードが際立ちます。 2008-01-06
Backside Tailslide/ 2007 新宿  2007年はヒロキとのファーストコンタクト以来、ものすごい勢いで撮影に出かけたようです。こちらも同年10月の撮影、新宿某所の消火栓レッジ。いろんな意味で激ムズの難攻不落スポット。撮影後すぐに写真掲載のオファーがあり、Sb skateboard  jouarnal 2008年冬号に掲載された。
Backside Tailslide/ 2007 新宿  2007年はヒロキとのファーストコンタクト以来、ものすごい勢いで撮影に出かけたようです。こちらも同年10月の撮影、新宿某所の消火栓レッジ。いろんな意味で激ムズの難攻不落スポット。撮影後すぐに写真掲載のオファーがあり、Sb skateboard jouarnal 2008年冬号に掲載された。 2007-11-01

ということで、ヒロキの振り返り前編は以上です。後編では、Transworld JApan誌でのヒロキの特集やADIDAS所属以前の彼の動向について写真を通して振り返ってみたいと思います。僕が撮影したヒロキの写真だけでも思った以上にたくさん有って、彼のスケートを形にしていくモチベーションの高さがうかがえますね。ではまた次回!